「ビザサポート可能」の求人に注意

特に飲食業界の求人に目立ちますが、「ビザサポート可能」の文言をよく見るようになりました。

ビジネスビザを取得できればオーストラリア長期滞在も可能になりますし、理想の海外生活に近づけることでしょう。

が、いろいろと落とし穴もありますので、よく考えたうえで応募しましょう。

あくまで「サポート」可能

ここで注意してほしいところが、必ずビザ申請をしてくれるというわけではないということ。

本人の働きぶりや、どの程度会社やお店に貢献しているか、今後もそれが期待できるか、などを見て、今後もずっとここで働いてほしいと雇い主が思ったら、ビザサポートをしてくれると思います。

本当にビザサポートの話まで行っても、実際のところビザが下りる保証はないですので、その点はあらかじめ理解しておきましょう。

 

言葉だけに惑わされず、自分が何をしたいか、どんな仕事に就きたいのかをよく考えたうえで、求人を探して応募していきましょう。

 

非常に大きな負担となるビザ申請

そして会社側にとっても、自分の従業員のためにビジネスビザを申請するのはかなり負担の大きいこととなります。

基本、オーストラリア人、またはオーストラリアに永住している人を優先して雇用しなければならないというのが大前提で、その他の人を雇うためには、まずオーストラリア人、または永住者向けに求人を出したが、それでも雇用できる機会がなかったので、この人を採用したい、ということを証明しなくてはなりません。

その他、定められた基準以上の給料の保証と、ビザ申請にかかわる費用も会社が負担しなくてはなりません。

それに、ビザが無事に下りたとしても、途中で退職されたら、それまでの苦労がすべて水の泡となってしまいます。

なので、どの企業もビジネスビザをできればやりたくないのですが、それでも今は人手不足が深刻なところも多いので、ビザ申請へ踏み切ってでも、雇用を確保しようとしている企業があるのもまた事実です。

 

ビザが下りたら奴隷生活の可能性も

雇用される側の方々は、なるべく長くオーストラリアに滞在したいという思いでいる方も多いでしょう。

そのためならば、ある程度の自己犠牲をしても、仕事最優先で無理なこともしてしまうという方もいらっしゃるでしょう。

そのあたりを約束したうえでビザ申請をし、無事にビザが下りたら、その会社のための奴隷生活のようになってしまう・・・となってしまった例もあります。

もちろん、嫌になったらやめてしまえばよいのですが、ビジネスビザはあくまでも一時滞在ビザのため、契約した会社を退職となったら、そのビザも無効となってしまいまいますので、帰国せざるを得なくなってしまいます。

会社側も、もちろん辞められたら困ると思いますが、従業員側のそうした弱いところをついてくる雇用主もときどきいます。

なので、ビジネスビザの話が出たら、真にその雇用主と信頼関係を築ける確信があれば、そのままビザ申請へ進めばよいと思いますが、そうでない場合は、ビザ目的のためだけを考えず、少し先の将来を見据えて判断するようにしましょう。