多くの留学生がコロナウィルスの国境閉鎖でオーストラリアに戻れなくなり、オンライン上でオーストラリア国外で授業を受けている人も多いと思いますが、そもそもオンライン授業で学生ビザってありなのでしょうか?
ふとこんな疑問が湧いてきて、ちょっと調べてみましたが・・・
1.原則は授業に出なければならない
コロナウィルス危機がなければ・・・という話になりますが、原則学生ビザを取得するには、現地のその学校へ行って授業に出席しなければなりません。
また、授業もフルタイム(週20時間以上)のカリキュラムを実施しなければなりません。
出席率が低ければ、もちろん学生ビザは途中でキャンセルされます。
いわゆるビザ取り学校と呼ばれているようなところでは、みんななるべく出席しないように調整する方が多いですが、下手すると退学されられ、ビザも却下なんてこともありえますので、真面目にきちんと授業へ出るべきでしょう。
現在はコロナウィルスの影響で対面式の授業をほぼすべてオンライン受講へ切り替えている学校が非常に多く、授業料もかなり格安になっているそうですが、あくまでこれはオーストラリアに残っている人たちへ向けた対応方法です。
学生ビザの期間は残っているがすでに帰国を余儀なくされた方々や、オーストラリアに戻ってこられない人たちは、もしかしたら自国でオンライン授業を受けているかもしれませんが、それも学校によって対応は様々なようです。
非常に難しいですね。
2.CRICOSに登録された学校でないとダメ
それからもう1つ大事な点。どの学校でも学生ビザを取得できるわけではなく、CRICOSという、つまりオーストラリア政府が指定した学校に通わないと学生ビザは申請できないのです。
何か適当な習い事の学校やちょっとした語学学校のようなところでは学生ビザは取得できません。
留学エージェントで紹介している語学学校は、ほとんどがCRICOSに登録された学校、つまり学生ビザ申請可能が語学学校のはずです。
ただ、短期留学の場合は、日本人はありがたいことにETAという便利な観光ビザがありますね。
これで語学学校に通うこともできます。
僕もそうでしたが、日本の大学生は春休みの長期休暇を利用して、1~2カ月のプチ留学をしますよね。
そういうときには、このETAの観光ビザを利用して語学学校へ通うのも便利ですね。
ただ長期で通う場合は、CRICOSに指定された学校を選んで、きちんと学生ビザを申請しなければなりません。
ちなみにワーキングホリデービザも16週間までなら学校へ通うことができます。
3.今回はケースバイケース?
では、オーストラリアに戻ることができず、そのまま授業も全部受けられないで学生ビザが切れてしまった人はどうなるのでしょうか。
7月終わりからオーストラリア政府は学生ビザの発給を再開し、コロナウィルス危機の影響を受けた学生へは無料で追加の学生ビザ発行を可能にしたりするなど、様々な措置が講じられています。
こちらの記事もご参照くださいませ⇒7月23日 学生ビザ発給再開
オーストラリア政府としては、経済の大部分をInternational Studentに頼っている部分もあるため、他の国への留学へ逃げられないように、早々に対策を打ち出してきてはいますが、国境が開く目途が立たない以上、留学生にとっても簡単に学生ビザ再申請へ進むには二の足を踏んでいることでしょう。
先日、パイロットプログラムの留学生は9月にアデレードへ戻れるように準備を進めてはいますが、それでも到着後は2週間の指定ホテルにて隔離、その費用$3000は自己負担、その後のパイロット養成費用も考えると、金銭的に学生にとっては相当な負担のため、これが効果的になるのかどうかは、非常に疑問が残ります。
学生ビザも多種多様ですので、その人によって対応方法も異なり、ケースバイケースです。
特に今回のコロナウィルス危機は特に状況が複雑になっていますので、必ずビザエージェントと相談の上、ベストな選択をして頂ければと思います。
オーストラリアは第2波はもうすぐ乗り越えられそうです。早く州境・国境が再開すればよいですね。