シェアハウスで自前の契約書面を用意しよう

多くの方がワーホリ・留学にオーストラリアへ続々と到着しています。そんな中での家探しは気になるところの1つ。シェアハウスではその家のオーナーの決定には絶対というところが多いので、家の内容も大事ですが、最も大事なのはオーナーの人柄。

そして万が一のために、自前でもオーナーとの約束事を書面にしておくのがよりよいでしょう。今日はそのためのポイントをまとめていきますね。

1.家の見学は必ずオーナーと会う

冒頭でもご紹介したように、特にワーホリや留学で来たばかりという方々はまだオーストラリアの環境に慣れていないため、皆さんを守るための法律もどんなものがあるかまだよくわからないというのもあり、このあたりの隙をついてやりたい放題の上のオーナーもいます。

仮にそうしたルールや法律をわかっていたとしても、あくまで事件性がはっきりしない限りは行政も警察も動かないので、結局は証拠集めをして裁判沙汰まで持ち込む以外、トラブルの解決はできません。

なので、家の見学の際は必ずオーナーと直接会って、その方の人柄や性格をしっかりと見極めることが大事です。

以下の点に注意しておくとよいかと思います。

 

・見学の際は時間通りに来るか

・返信がスムーズか

・質問にきちんと丁寧に答えてくれるか

 

当たり前のことのようですが、これができない人が意外に多いです。

オーストラリアだから、時間がルーズなのはしょうがないよね~というのはダメです。

時間を守らない、連絡もないというのはすぐに信頼を失います。これはオーストラリアも同じです。時間にルーズなのが許されるのは遠い昔の話で、今はそんなことをすれば、仕事も失います。

連絡がスムーズか、そしてこちらの質問に丁寧に回答してくれるかというのも、オーナーの人柄を表していると僕は考えています。

このあたりがしっかりしていれば、比較的安心してシェアハウスに入れるかと思います。

 

2.なるべく州政府が用意しているフォーマットを使用する

ほとんどのシェアハウスのオーナーは、お金のやり取りにかかわるレシートを手書きで作成するものしか渡しませんが、家の細かいルールなども書面にするのがベストです。

自前で作成してもいいですが、できれば各州政府が用意しているフォーマットを使用するのがよいでしょう。

僕はNSW州に住んでいるので、ここではNSW州のものについてご紹介します。

NSW州のFair Tradingのホームページに行くと、こんなフォーマットがあります。

Residential tenancy agreement 

これは誰でも自由に無料でダウンロードできます。

ここには、NSW州で決められた、シェアハウスも含めてですが、その家に住む人のルールと、その家を貸す人のルールが定められています。

シェアハウスだろうがなんだろうが、これに違反してはいけません。

 

このフォーマットの内容は、すべてのケースが該当するわけではありませんので、不要なところは取り消し線で消して使用すればOKです。

また、追加したい箇所があれば、上記のフォーマットであれば、「55」の項目の下に「Insert any other agreed additional terms here. Attach a separate page if necessary 」の枠に直接追加項目を書くか、もしくは別途自分で追加内容をワードなので作成して、「Please see attachment for additional terms」などとその枠に書いておきましょう。

 

3.よくあるオーナーとの約束事のトラブル

〇ボンド(保証金)が返ってこない

厳密に言えば、ボンドはオーナーが所有してはいけないのです。必ずNSW州へ預けなければいけません。

オーナーは、NSW州のFair Tradingのホームページより、オンラインでボンドの申請をしなければなりません。

もちろん不動産屋はこの通りにしますが、個人的な又貸しのシェアハウスのオーナーは、そこまでする人はほとんどいません。

その理由としては、まずその手続きが面倒なこと、そしてこの方法でボンドを預けると、退去の際にボンドのお金を返還する時、実際にお金が戻ってくるのに3週間前後かかってしまい、すぐにお金を返すことができないというのがあります。

まともなオーナーの考えであれば、預かっているお金はすぐに本人にサッと返したいですよね。

そんなこともあり、多くのオーナーは、ボンドはそのまま自分の銀行口座で保管している人が多いですね。

なので、必ずボンドや普段の家賃など、 お金支払いが発生したら必ずレシートを発行してもらうこと、そしてできれば銀行送金で支払いができるのが望ましいです。確実に記録が残るので。

 

〇エアコン・オーブン使用禁止

意味がわからないルールですが、大人数で1人あたりの家賃のなるべく安くしようとするオーナーが多いので、極力光熱費を抑えようとします。そのため、エアコンとオーブンの使用を禁止するオーナーが多いです。

個人的には嫌なルールですが、契約前に確認しておくべき事項でしょう。

 

〇料理禁止

特にキッチン周りの掃除は大変なので、料理を禁止するオーナーもたまにいます。ありえないでルールですが、こんな人もいます。電子レンジで温めたり、カップ麺をつくったりというのはOKみたいですが。。

これも念のため確認しておくほうがよいでしょう。

〇掃除の分担

あまりにも汚い状態が続くと、下手をすれば追い出されることもあります。掃除の分担があるかどうかの確認もしておくべきでしょう。

特にキッチンやバスルームなど、他の人と共同利用の場所は、誰が掃除するとか決まっているのかどうかを確認しておいたほうがよいでしょう。

 

他にも上げればきりがないのですが、このあたりを 「Additional terms」として契約に盛り込んでおくほうがいいと思います。

 

そのほか、NSW州の賃貸のルールについては、こちらからご覧いただけます。