6月から日本の国境規制緩和はほぼ何も変わらず

6月から日本の国境における規制緩和が実施されますが、正直なところ、今までとほとんど何も状況的には変わらず・・・なんですね。

とりあえず、どのように変わるのかを見ていきましょう。

1.5月20日付厚生労働省の発表

以下は、https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2022C045.html こちらから抜粋したものです。

入国時検査及び入国後待機期間の見直し

 オミクロン株に関する知見、各国・地域における流行状況、日本への流入状況などのリスク評価、ワクチンの有効性等を踏まえ、各国・地域からの流入リスクを総合的に勘案し、本措置に基づく別途の指定に沿って、下記の措置を実施します。

 国・地域を「赤」・「黄」・「青」の3つに区分し、

(1)「赤」区分の国・地域からの帰国者・入国者については、入国時検査を実施した上で、検疫所が確保する宿泊施設での3日間待機を求め、宿泊施設で受けた検査の結果が陰性であれば、退所後の自宅等待機を求めないこととします。このうち、ワクチン3回目接種者については、宿泊施設での待機に代えて、原則7日間の自宅等待機を求めることとし、入国後3日目以降に自主的に受けた検査の結果が陰性であれば、その後の自宅等待機の継続を求めないこととします。

(2)「黄」区分の国・地域からの帰国者・入国者については、入国時検査を実施した上で、原則 7日間の自宅等待機を求めることとし、入国後3日目以降に自主的に受けた検査の結果が陰性であれば、その後の自宅等待機の継続を求めないこととします。このうち、ワクチン3回目接種者については、入国時検査を実施せず、入国後の自宅等待機を求めないこととします。

(3)「青」区分の国・地域からの帰国者・入国者については、ワクチン3回目接種の有無によらず、入国時検査を実施せず、入国後の自宅等待機を求めないこととします。
※本措置に基づく国・地域の区分は別途公表します。

 

2.何の規制が緩和される?

これを見る限り、「入国時」の検査がなくなるということですね。

僕も去年のデルタ株真っ只中に仕事で帰国したとき、空港内はまるで関所のような感じで、なかなか到着ロビーへたどり着けませんでした。

※そのときの記事はこちらから

 

この関所のような関門が、国よってなくなる、ということになりますね。

また、これも国によりますが、青の区分となったところは、ワクチン接種完了の証明も要らなくなるようです。

 

3.どうしてほぼ何も意味はないのか?

あくまで緩和される箇所が「入国時」なので、日本へ出発する前の72時間前の陰性証明書は変わらず必要となります。

これがいちばんのネックとなります。

 

むしろ、ワクチン接種完了の証明こそ、引き続き要求すべきではないかと僕は考えております。

 

まず、各外国でこの「日本政府が独自に決めた」フォーマットで用意できるクリニックがとても限られているということと、コストがかなりかかるというのが難点ですね。

現在は、$100くらいでできるところも増えてきて、対応できるクリニックも増えてきましたが、ちょっと前までは数件のクリニックのみで、費用も高いところで$300くらいするところもありました。

そして、今ではオーストラリアへはワクチン接種完了の証明さえあれば、自由に来ることができるようになりましたが、もしオーストラリアへ観光へ来て、旅行中にコロナになってしまった場合、しばらく日本へ帰ることができなるなってしまいます。

最悪、12週間くらいは帰国できないなんてこともあり得ます。

一度コロナにかかると、治ったとしても、しばらくはPCR検査をしても陽性反応が出続けることになるからです。

RAT検査であればまだいいのですが、日本はPCR検査でないとダメなので、このリスクを考えると、まだまだ海外旅行に行こうとする人はいないでしょう。

 

ワーホリや留学、長期出張などであればさほど問題ではないのですが、海外旅行はせいぜい1週間程度でしょうから、その中でコロナにかかってしまったら、ひとたまりもないでしょう。

 

日本もオーストラリアと同じように、ワクチン接種完了の証明はありで、陰性証明はなし、がいちばんバランスが取れていていいのではないかと思います。