詐欺に注意 第二弾

以前僕があった詐欺についてご紹介しましたが、今回は詐欺注意ネタ第二弾です。シドニーでも心理的に巧妙な罠をしかけてくる人たちが多いので十分に注意してくださいね。今回は実際のあった例をご紹介していきます。

1.カード会社社員を名乗る

シドニー総領事館からのメールマガジンから抜粋したものですが、こんなことがあったそうです。

【事例1】
 午後2時30分ころ、マスターカードの職員を名乗る男性から、「あなたの口座から1,500ドルが米国に送金予定となっているが、心当たりはあるか」と携帯に電話があり、ないと答えたところ、「あなたの口座が乗っ取られている可能性がある。送金をブロックするために指定のアプリ(TeamViewer)をスマートフォンにインストールしてほしい」と言われた。インドなまりの英語を話すその男性に不信感を覚え、「私から改めてカード会社に電話し確認したい」と言うと、男性は「それなら上司に電話を代わる。その必要はない」と電話を切らせようとしなかった。

【特徴点等】
○詐欺犯は会話中、「カード番号を不用意に相手に教えたりしないように」などと、信憑性を高めるようなアドバイスを行っています。
○詐欺犯が指定してきた「TeamViewer」はスマートフォンの遠隔操作を可能にするアプリで、相談者がこれをインストールすることで、スマホ内の個人情報が抜き取られる可能性があるものです。
○詐欺犯は「上司に代わる」としたほかにも、「急ぎ対策を行わないと間に合わない」などと言っており、相談者に考える余裕を与えないようにしていました。
相談者は電話を切る際に詐欺犯から会社の電話番号を教示されましたが、この番号には架電せずに、自身で調べた番号に電話して詐欺であることを確認しました。

Team Viewerは、普通は会社のITチームなどの方々が管理し、社員のコンピュータに何かトラブルが発生したときに遠隔で操作して修復を図るためのものですが、このように悪用しようとする不届き者がおります。

知らない人から電話がかかってきて、お金が絡んできたら、絶対に送金しないように!

 

2.NSW職員を名乗る

これもシドニー総領事館からのメールマガジンより抜粋したものです。

【事例2】
 午後1時ころ、NSW Serviceの職員を名乗る男性から携帯に電話があり、「あなたの銀行口座情報を含む様々な個人情報が漏れている。安全のためにあなたの口座のお金を一時的に州が管理する口座に移す必要がある」と言われたため、男性の指示に従い、ATMから預金を全額引き出した。続けて、男性から送金先の口座情報をWhatsAppにより受信し、ATMから入金しようとしたところ、同口座が中国人ようの名義となっていることに気づき、不審に思って入金しなかった。

【特徴点等】
○政府職員がお金の管理に関する指示をすることはなく、事例のようなケースは詐欺を疑ってください。
ここでも詐欺犯は最初の電話から入金まで一度も電話を切断することはなく、相談者に考える余地を与えませんでした。詐欺犯は確実に入金させるため、電話を切断することなくATMに誘導し、操作方法の説明までを行いました。
事例のように連絡手段としてWhatsAppなどのSNSを指定された場合、詐欺である可能性が高いです。
○相談者が入金せずに電話を切断したところ、後に警察官を名乗る男性から相談者に、「政府の指示に従わなかったため、逮捕する」との電話がありました。このように詐欺犯は威迫を用いて指示に従わせようとする場合があります。

まず、鉄則ですが、知らない人からの連絡+お金の要求=ほぼ詐欺 ということですね。

脅迫してきても屈しないで無視し、ひどいようでしたらそれを録音などして警察へ相談ですね。

 

3.警察を名乗る

これはウチの嫁が実際にあった話です。

オーストラリアの携帯電話番号から連絡があり、弁護士と名乗る人が、「今あなたは中国で詐欺の犯人の容疑者にされている」といって、WeChatへ巧みに偽造された捜査令状や逮捕状などを送りつけてきた。中国のIDカード情報がすべてきれいに盗まれ、そのカードの写真と実家の住所もその偽造された書類に記載されていたので、信じ込んでしまったそう。

前章と同様、他の人に言ったら即逮捕されると脅され、僕にも相談が一切なかったです。

そして、「銀行口座のお金の流れを知りたいので、それで$90000を送金してほしい。その取引記録で無実を証明できる。」とかわけのわからないことを言われたそうですが、パニックに陥った嫁は言われた通りに、指定された香港の銀行口座へ送金してしまったそうです。

送金してから、やっぱりおかしいと感づいて、僕に相談してきたわけで、やっと詐欺ということを理解しました。

この当時はウチの嫁も世間をあまり知らないような人だったので、つまり騙されやすいタイプでした。今大丈夫だと思いますけど。

被害届は出しましたが、すでに送金が完了してしまっているため、銀行も送金をもはや止めることができなかったようです。

ちなみにCommonwealth Bankは、現在は初めての送金先に対しては、振込手続きが完了しても、24時間は送金を一時的に保留にするシステムを取っています。つまり、24時間以内におかしいと気づけば、送金を止めることができます。

4.131-444へ連絡

この番号は緊急時以外の警察へのダイヤルです。「000」は事故などの緊急要請のための番号ですが、131-444は警察へ直接つながります。

でも、000へかけても、対応してくれると思います。

被害にあってしまったら、警察へ報告してイベント番号を取得し、詐欺報告書(Fraud Report)を、今持っている可能な限りの証拠と一緒に最寄りの警察署へ提出しましょう。

(参考)
・Fraud and Scam (NSW警察のホームページ)
・Fraud Report(詐欺にあったときの報告書となるフォーム