海外で永住権を取得し、外国暮らしをするのは多くの人が持つ夢の1つだと思います。実際、僕も2011年にワーホリでカナダへ行ったとき、そしてそのあとオーストラリアへ来るときに抱いていた目標でもありました。
しかし、時が経つにつれ、そしてつかんだ永住権ですが、その後の未来はまだまだ不安定で、これからどんな人生の目標をもって生きていったらよいか、正直わからないですね。
1.憧れか具体的な目標か
若いときは、この憧れが強くで、はっきりした目標をもって永住権を目指す人はあまりいないかもしれません。
永住権を取得するために、無理矢理新しいことを始めて、時間とお金のほぼすべてを費やして申請条件をそろえていき、それでも申請まで行ける人は少ないと思います。
申請できたとしても、ビザが下りる確率も五分五分といったところでしょう。
逆に、本当にオーストラリアでやりたいことがあって、そのために永住権を取らなければならない、という方は、しっかりとした具体的目標があるので、大変なことでも乗り越えていける精神はできていると思います。
ただなんとなく、外国で生活するのがかっこいい!でも、それはワーキングホリデーや留学をする上で、僕は素晴らしい理由だと思います。日本での生活とは異なる新しい環境に挑戦したいという表れだと思います。単純な理由かもしれませんが、立派な動機です!
ただ、永住となると、その後の自分の生涯をどううまくやっていくのか・・・考えなければならないことはたくさんあります。
2.帰国する人も非常に多い
永住権を取得しても、結局日本に永久帰国してしまう方も少なくありません。
その主な理由としては
・日本のほうが働きやすい、または住みやすい・
・仕事の都合
・家族のことを考え、日本での生活が無難
・物価が高すぎる
こんな理由が多いかな、と思います。
長年オーストラリアで生活して働いていても、やっぱり生まれ育った日本が良いと思う方も多いですし、何より物価が年々上がっていき、生活が苦しくなってくる場合もあるかと思います。
僕がきたばかりのときは、80¢で食パンがColesで買えたのが、今ではほぼ倍となる$1.50、パスタも65¢時代が今や$1.00、セブンイレブンも$1コーヒーを今年から止めました。
家賃も1週間で$500台があれば、安く感じますよね。ガソリンも1Lあたり$1.00を切っていたときもありましたが、これも今や倍以上の値段ですね。
家族ができれば、奥様の出産のための費用、子育てや養育費、学校へ行くための費用など、永住権を持っていたとしても、その出費は計り知れません。
現実的な将来、または家族のことを考えて、帰国を決断する方も多いですね。
3.その先にあるものが見えているかどうか
僕もようやく、ここで徐々にではありますが、自分が何をしなければならないのか、ようやくその方向性が少しずつわかってきたような気がします。もうすぐオーストラリアに来てから10年が経過しますが、10年たってようやくここまできた、いや、まだこんな状況か。。。という感じです。
これから永住権を目指そうとする方は、まずは永住権を取った後、オーストラリアで何をしたいのか、オーストラリアでないとできないことは何か、を考えてみてもいいかもしれません。
漠然と永住権と取りたいというのもよいかもしれませんが、その代償は大きいこともありますので、なんでもいいので、生涯をオーストラリアで過ごす中で何をしたいのか、何かしなければならないことがあるのか、を今一度考えて、ある程度目標が定まってから、本格的に永住権の道を目指すほうがよいかもしれません。
僕の場合は、今でこそオーストラリアで永住できることになってよかったと思っていますが、その前は何度も日本に帰ろうかな、と考えていました。(まぁ、今でも心病むとそう思うこともありますが 笑)
他国に移住するというのは、人生でかなり大きな選択です。時間もお金も非常に要することなので、よく考えて、自分の人生に最良な選択ができることをお祈りしています。