コロナ危機が去ってから、急激な勢いでワーキングホリデーと留学生で増えてきたオーストラリアですが、その一部の方々がメディアなどに取り上げられ、かなりの貯金ができたなどで話題になり、出稼ぎ目的で渡航する方々も多くなってきました。しかしながら、現状はなかなかうまくいかず、途中帰国せざるを得ない方もまた少なくありません。
現地での就職活動状況も厳しく、またオーストラリアのビザも規制強化されておりますので、今までのように「ノリ」だけでは、まったく何もできずに途中帰国となってしまうこともあり得ますので、しっかりと渡航準備を進めていく必要があるかと思います。
時給が高い=貯金ができるわけではない
現在のオーストラリア・NSW州の最低時給は約$23、日本円にしておおよそ2000円~2500円といったところでしょうか。これだけ聞くと、かなり魅力的のように思いますが、入るお金も多ければ、出ていくお金もまた多いのがオーストラリア。
例えば・・・
家賃
日本は安いところだと約5万円 /月 ⇔ オーストラリアは安いところでも約5万円/週ほど
外での昼食
日本のコンビニやすき屋など 1回で500円~1000円 ⇔ オーストラリアは1500円~2000円
スマホなどの通信データ
日本は定額で使用無制限 ⇔ オーストラリアの携帯電話プランでは使い放題はなし(自宅に設置のWiFiなどはあり)
コンビニの飲食類の買い物
日本の500mlペットボトルジュースは150円前後 ⇔ オーストラリアのセブンイレブンは約600円~700円
などなど
現地で生活していくと、他の買い物やサービスについても、その値段の高さは日本と比べると歴然。
仮に安定した仕事を見つけても、思ったより貯金はできない、ということになり得るかと思います。
日本での実務経験・英語力ももちろん重要
仕事を探すにあたり、やはりお店側・会社側としては、きちんと利益に戦力となってくれる人を雇いたいのは、日本もオーストラリアも同じことなので、日本でどんな経験があって、それをどう生かせるかをきちんと伝えられるかは大きなポイントになると思います。
そしてもちろん、英語力の重要になってくるでしょう。チーム内やお客様とのコミュニケーションができなければ、もちろん仕事になりませんので、さすがに英語力ゼロで仕事を探すのはかなり厳しくなっているのが現状です。
毎年最低時給が上がっているオーストラリアでは、企業側としても、初めからある程度はきちんと戦力として働いてもらい、経験を重ねながらどんどん慣れていってほしいというのもあり、ゼロから社会人とはなにか、そして基本的な英語を教えていく、というのは、とても負担となるところも多いかと思います。
英語力なくても何とかなる場合もありますが、渡航前に可能な限り、英語を勉強しておくことは必須となってくるでしょう。
ちなみに、2024年1月の雇用統計によると、失業率は4.1%で、前月から約0.1ポイント上昇で、 失業率が4%を上回るのは、2022年1月以来とのことです。
**ジェトロ(日本貿易振興機構)のこちらの記事を参照しています
現地ローカルの人々でも就職先に苦労している状況で、ワーキングホリデーや留学生が仕事探しをするのは、さらに困難になり得る、ということは頭の片隅に入れておくべきでしょう。
オーストラリア渡航準備のポイント
オーストラリアで何をしたいのかをはっきりさせる
海外渡航だけでも莫大な費用となりますので、オーストラリアでだいたいでもいいので、ある程度の目標をもって渡航するほうがよいでしょう。ただ単にお金稼ぎだけなら、生活コストを考えると日本で働くほうが貯金ができるかもしれません。
- 旅行がしたい
- 現地での英語を勉強したい
- 海外生活という体験をしたい
- 外国人の友達をつくりたい
- ○○はオーストラリアでないとできない
など、何かしらの滞在目的をもつと、充実した生活を送れるかと思います。
最初の2~3か月くらいの生活はしっかり準備しておく
何も仕事がなくても最初の2~3か月くらいは生活できるだけの資金を持っておいたほうがよいでしょう。(オーストラリア入国時にその時点での所持金を提示しなければならないこともあります)
また、自分が住みたいと考えているエリアの家賃の相場はどれくらいか、どのように家探しや仕事探しをするのかも、ある程度は調べておくべきかと思います。現在は日本語情報サイトも充実しているので、自力で日本語で調べることもできます。
私のほうでも最初の生活セットアップはサポートいたしますので、お気軽にご連絡くださいませ。