賛否両論のロックダウン

このロックダウン(都市封鎖)によって、オーストラリアはコロナウィルス拡散防止に成功しているとも言えますが、同時に大きな経済損失を被っているのもまた事実です。

日本はまた逆で、そこそこ経済は持っているようなものの、最近の新規感染者は毎日2000人超えで、その拡散はとどまるところを知らないといった状況です。

結局ロックダウンはどのように社会に有効となりえるのでしょうか。

1.ウィルス拡散を止めるには人の動きを止める

人から人へこのコロナウィルスが移っていくことが判明している以上、拡散を防止するには人の動きを止めるしかありません。

人の動きを止めるには、どうしても一般の人々の外出を強制的に制限する以外に方法はないでしょう。

実際のところ、今は新規感染者がほぼゼロ~数名という状況が続いているオーストラリアでは、国境だけでなく州境も封鎖し、さらには必要最低限の外出以外は、家から外へ出ることを禁止しました。無用な外出をすれば罰金や逮捕もあり得ます。

人が集まるビジネスも一切禁止されました。

その成果が今出ているといっても過言ではないでしょう。

もちろん経済打撃が尋常ではなくなりますが、コロナウィルス感染者をおさえるには、どうしても人の流れを止めなければなりません。

 

2.日本とオーストラリアのコロナ対策

先程も書かせて頂きましたが、基本オーストラリアでのコロナ対策はロックダウンです。
これまで以下のような対策が取られてきました。

・国境の閉鎖
・州境の閉鎖
・ビジネスの制限
⇒スーパー、薬局、人が生きていく上で必要なサービスの業態以外は営業禁止。レストランやカフェもテイクアウトのみ。

街には警察が巡回していて、不要な外出と認められれば$1000の罰金、従わない場合は逮捕の事例もあったようです。

日本では憲法の性質上で国民に生活規制の強制はできないようですが、ゴールデンウイーク中に一時だけ緊急事態宣言がなされましたね。
強制力はないものの、それに従う国民は多かったように思います。

日本ではあくまで自粛「要請」ですが、その自粛する内容はオーストラリアで対象となったサービスとあまり変わりはありませんでしたね。

緊急を要する外出以外は外出自粛、各ビジネスも基本在宅ワークのみで外での施設や建物の営業はスーパーや薬局などの生活に不可欠なものを除いて自粛、など。

ですが、第2、第3波が来た時は、ちょっと差が出ましたね。

オーストラリアは即座に州境を封鎖し、再びロックダウンとなりましたが、
日本ではいまだに何も対策が発表されていない状況で、現在の感染者は増える一方ですね。

 

3.ロックダウンは必要?

結論を言えば、僕個人の意見としては、ロックダウンは必要だと思います。

ただ、オーストラリアではロックダウンや国境封鎖をする代わりに、2021年3月まで国から援助金が出ています。

やはり早めにロックダウンすれば、その分早めに感染拡大をおさえることができ、各活動やビジネスも早めに再開することができます。

もちろん、あまりにもウィルス拡大を恐れすぎて全く鎖国状況から抜け出さないような状況であれば、その地域・国は破綻するでしょう。
きちんと拡散防止のための法律・条令を整えて、感染が抑えられたころにロックダウン解除すれば、コロナウィルス防止と経済復活の両立ができていくのではないかと思います。

日本では第2、第3波においてまだ何も対策が取られていないですが、早めに緊急事態宣言を出して感染拡大を抑えていくべきかもしれません。
お店でクラスターが出れば、いくら外出自由でもそこへ行きたいとは思わないですし、観光街で感染者が増えれば、そこへ行きたいと思う人もいないでしょう。

結局それで経済も回らなくなると思います。

思い切って人の動きを止めて、おさまったらまた経済活動を再開するというのが、結局はいちばん安心なように思います。

その間は、もうちょっと日本政府も何かしら支援金があればよいですね。10万円1回こっきりは、ちょっと一般家庭にはあまり意味がないようにも感じます・・・