コロナ危機の中での卒業生ビザ

昨日、日豪プレスからちょっと興味深い記事が出てきましたので、ご紹介させて頂ければと思います。テーマはコロナ渦での卒業生ビザの受ける影響です。

(https://nichigopress.jp/visa/visa-info/205875/ から引用しています)

1.卒業生ビザとは

調べていけばきりのないオーストラリアのビザですが、大学やTAFEなどに留学されている方は、このビザには大きくかかわってくることでしょう。

条件は様々なようですが、一定の条件下にて、基本的には2年以上就学し、コースの修了日から6カ月以内にオーストラリア国内で申請することにより、この卒業式ビザを取得することになります。

このビザにより、2年~4年の就労が可能となり、この期間で就労経験を積み、永住権などの次のビザへつなげていくことができます。

俗にいうビザ取り学校のようなところでは、残念ながらこの卒業生ビザの条件に当てはまることはほとんどないそうです。

僕も一応は学生ビザ時代はアカウントの勉強をしていて2年コースだったので「いけるかな?」とか思ったこともあって調べたのですが、やっぱりそれ相応の学校(TAFEや大学など)でないとダメみたいでした。

 

2.コロナ渦での影響

Spring Festivalと呼ばれる旧正月シーズンは、毎年多くの中国人留学生が一時帰国します。

その間に今回のコロナウィルス・パンデミックが起こってしまったため、未だ非常に多くの留学生がオーストラリアに戻れず、復学できない状況です。

この日豪プレスでの記事によると、コロナ渦の特別措置として、オーストラリア国外からの卒業生ビザの申請・取得を特別に受け付ける方針を発表しました。

が、しかし、ここで問題が起こったのは、コロナ前に卒業生ビザを保持している人が自分たちの国に一時帰国し、未だオーストラリアへ戻れないような人たちはどうするのか。。。。公平でない!という理論が持ち上がったのです。

この問題に対して、オーストラリア政府は最終的に、現在保持している卒業生ビザの延期や再申請は認めないという結論を出しました。

 

3.オーストラリアの対応としては

コロナ渦で多くの人が仕事を失っている中、卒業生ビザ延期や再申請の特別措置を取らないという方針は、自国民の雇用を守る上では、ある意味正しい判断なのかもしれません。

しかし、この2年~4年という就労期間は外国人にとってはとても貴重で、それを失うということは、今後の人生にも大きく影響することになります。

というか、そもそもこのコロナが世界中のすべての人の人生を狂わせたといっても過言ではないでしょう。(お役人たちはあまり変わらないでしょうけど・・・)

ホントに運が悪かったと言えばそれまでですが、以前外国人には厳しいオーストラリアですね。観光や一時的な留学などであれば、とても適した国だとは思いますが、何か起こると、いちばんに切られるのもまた彼らです。

とはいっても、各州の自治が強いオーストラリアなので、州ごとにいろいろと救済策を出しているところもあります。

以前ご紹介したかもしれませんが、NSW州は一定期間無料で宿泊できる場所を提供したり、いつでも緊急時の相談ができるホットラインを設けたりなどの政策を行っています。

いつになったら、国境が開くことやら・・・日本は未だ毎日新規感染者が約6000人ですもんね・・・