直接の会話は難なくこなせるのに、電話になるとどうもうまくいかない・・・
日本語でも電話での会話は、やっぱり緊張するもの。
ましてやそれが英語となれば、そのハードルはさらに跳ね上がることでしょう。
しかし、ポイントを押さえて何度か経験していけば、おのずと自然に対応できるようになりますので、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ。
ここでは、僕の経験から英語での電話対応についてご紹介してきますね。
1.前後のストーリーがまったくないので会話を予想できないから難しい
電話をするよりも、いきなりかかってきて対応するほうが難しく感じる人がほとんどでしょう。
それは、これからどんな会話になるのかがまったく予想できないため、どのような英語が聞こえてくるのかがわからず、緊張してパニックになってしまうためです。
対面式であれば、いきなり会ったとしても、気軽な挨拶から徐々に本題へ入っていくので、その後の話の展開が予想しやすいため、パニックになりにくく、落ち着いて英会話を組み立てやすいという傾向があります。
しかし電話ともなれば、いきなり本題を話されることがほとんどなので、ちょっとでも単語が聞き取れなければパニックに陥りやすく、簡単な会話でも難しくなってしまうこともよくあります。
まして、相手の表情が読み取れないので、どんな様子で電話してきているのかも気になってしまい、さらに焦ってしまいます。
僕も初めて英語での仕事に就き、オーナーから電話がかかってきましたが、3回言ってもらってようやく 「Are you busy?」と言っているのがわかりました。
ワーホリや留学に来る方は、いくら英語に自信がないと言っても、さすがにこの意味はわかるでしょう。
その時の僕はビジネス英語クラスで一番になったこともあるし、その直後に仕事を始めたので、そこそこの自信はあって働き始めたのですが、このような有様でした・・・。
まずは落ち着いて、一語一語の単語ではなく、話全体のざっくりな内容を聞き取れるように意識しましょう。
2.ビジネス英語の電話は必ず決まった挨拶から始まる
日本での電話対応を思い出してみてください。ほぼ必ずこんな会話で始まりませんか?
A: お電話ありがとうございます。○○会社のXXでございます。
B: △△会社のXXでございます。いつも大変お世話になっております。
A: こちらこそ、いつもお世話になっております。ただいまお時間よろしいでしょうか?
国の文化によっても様々ですが、英語のビジネス電話での会話も、やはり決まったやりとりがあります。それをスラスラっとできるようになれば、その後の会話も意外と落ち着いてはいれるものですよ。オーストラリアでの電話は、ほとんどこんな感じでスタートします。
A: Good afternoon(朝ならGood morning) XX company, this is 〇〇 speaking. How can I help you?
B: Hello this is △△ from □□ company, how are you?
A: I’m good, how are you?
B: Fine, thank you.
もちろん人によって言い回しは十人十色ですが、ほぼ100%といってよいほど、こんな会話から始まります。
定型的なやりとりを書いて電話の傍に貼っておきましょう。(僕もそうしていました)電話がかかってきても、スムーズに会話が始められますよ。
何事も最初が肝心。よく就職面接でも、最初の5秒程度が勝負といいますが、それは電話でも同じです。最初の会話で印象がよいと、そのあとの会話もうまくいくことが多いです。
また、最初の会話がうまくいくと自然と頭も落ち着いてきて、受話器から相手の会話もより聞き取れやすくなる傾向にあります。上記のやりとりは覚えるくらいまで練習して、受話器をとった瞬間に自然に出てくるようにしておけば、バッチリでしょう。
3.絶対に聞き取れない部分はある!でも落ち着いて会話を続けよう
いまだに僕もそうですが、やはり対面式で会話するよりも電話での会話は限界があり、1回の電話でも必ず聞き取れない部分が出てきます。ここでさらにパニックとなってしまい、結局まったく会話にならず、電話が強制終了となってしまう・・・なんてことも昔はときどき僕はありました。
日本語での電話でもそうですよね。雑音や電波の問題などで、必ず聞き取れない部分があります。でも、そんな場合みなさんはどうしていますか?
聞き取れた部分から予測して、相手と会話を続けられるように聞き返していませんか?
英語でも同じようにすればよいのです。
もちろん、全然わからければ、Pardon? などでシンプルに聞き返せばよいのですが、それを連発していては、印象もあまりよくありませんよね。
ちょっとでも聞き取れいる文があれば、それを引用して、相手に確認するように聞き返すと、Pardon? よりもだいぶ印象が変わってきます。例えば・・
A: I would like to book your hotel.
B: Thank you. At first, please tell me your family name, first name and da・・・・(この部分がよくわからないとすると)
A: I’m sorry, I need to give you my family name, first name, and what else?
B: Your family name, first name, and date of birth please.
こんな感じで、聞き取れた部分を引用して、わからなかった部分だけを質問してあげると、よい印象を与えられることが多いです。
絶対に聞き取れない部分は出てきますので、それを念頭に置いて、上手に聞き返す表現をいくつか覚えておくと、より上手な電話対応ができるようになります。
Pardon? だけでは、その場で会話の流れが終わって、相手はまったく同じことをもう一度言わなければなりませんので、いい会話の流れをつなげるということを意識しましょう。
4.最後はやはり経験の数。新人のうちにたくさん失敗をして次につなげよう!
どんなに完璧な準備や練習をしたとしても、いざ本番となるとその成果を100%発揮できる人はほとんどいないでしょう。通常の英会話もそうですが、やはり経験の数が最後は決め手となってくることは、どうしようもない事実です。
みなさんは、外国人のお友達とメッセージや電話をするとき、結構スラスラと英語が出てきていませんか?
なのに職場となると、なぜかうまくいかない・・・その雰囲気に慣れていないからです。
お友達とは長い付き合いですし、頻繁に連絡を取り合うので、その人が何をどんなふうに話すのかが自然とわかっていますので、緊張せずに落ち着いてコミュニケーションがとれるのです。
仕事でも、やはり最後は「慣れ」となってしまいますので、早い段階でたくさん失敗をして、とにかく積極的に電話をとりましょう。特に新人の頃は先輩がついてくれるでしょうから、失敗しても安心だと思います。
徐々に慣れていけば、パニックとなる回数も減っていき、パニックがなくなれば、スムーズに落ち着いて電話対応できるようになるでしょう。そのころには、「あれ、結構簡単な英語表現ばっかりじゃん」と気づくことでしょう。
最後にポイントをまとめると
・電話の最初の会話はほぼ決まっている
・パニックにならない
・失敗を恐れず数をこなす
少しでもお役にたてればうれしいです。是非参考になさってくださいね。