ビジネス英語Eメールの書き方講座

仕事が決まれば、どんなポジションであれ、きっとお店や会社に対する問い合わせメールの対応をすることもあるでしょう。

特に初めての海外での仕事であれば、どのようにメールを作成すればよいのか、悩んでしまうこともありますよね。

今回はオーストラリアでのビジネスEメール作成についてご紹介していきましょう。

1.相手の名前はどう呼ぶ?Dearでいいの?

オーストラリアでは初めてメールする相手でも「Hello」や「Hi」などと親近感をもたせる表現で
Hello Taro, / Hi Taro, のようにメールを始める人が多いです。

しかし、僕は念のためどんなに何度もやり取りをしている相手でも必ず Dear を使うようにしています。

「Dear Taro,」

仕事ですので、あまり慣れ親しみすぎる表現を連発すると、場合によっては印象が悪くなる可能性もなくはないので、
常に 「Dear」でメールを始めるようにしています。

迷ったり心配であれば、Dear で相手を呼ぶほうがよいでしょう。

しかし、 Mr や Ms は不要です。少なくともオーストラリアでは、このような敬称がついているのはほとんど見たことがありません。

「Dear」のあとは、そのまま相手のファーストネームを続ければ問題ありません。

メールする相手が日本人だけど英語でメールしなければならないとき

これは僕ら日本人にはよくあることです。この場合は、僕はあえて ローマ字で「~san」と日本語の親しい敬称である「~さん」をつけています。

「Dear Taro-san,」

こんな感じですね。

「~様」をつける方もいますが、(「~sama」という感じ)これでもよいです。
ただ、これはちょっとお堅すぎるイメージが僕の中ではあるので、「~san」で十分だと思います。

 

2.「受け身」形式で文章を作成していく

あまり「I」や「You」が多いと、自分中心、もしくは相手への責任を感じさせるような少し重たい雰囲気になることがありますので、
主語を使うときは少し注意して、基本的には受け身の文体で書いていくのがよいでしょう。

それに「I」や「You」が目立つメール文は、見た目としてもあまりよい印象ではありません。

もちろん、使うべきところは使っていくのですが、受け身文体のほうが丁寧な印象を与えられます。

例えば予約完了の旨を返信するときは、

   △ I have booked your seat at 7 pm.

   〇 Your booking has been confirmed at 7 pm.

下の例文のように受け身にすることで、しっかり感が出せる文体とすることができます。

 

3.相手にお願いするときは過去形でCould you ~

お願いするときは相手の機嫌を損なわないようにするためにも、なるべく丁寧に依頼したいものですね。

あまりくどすぎる遠回りな言い方はする必要はありませんので、シンプルに率直にお願いすればよいのですが、
過去形にすることでより丁寧さが増します。

例えばお決まりの表現かもしれませんが、

   △ Can you arrive 10 minutes prior to your booking time?

   〇    Could you arrive 10 minutes prior to your booking time?

過去形にすることで相手との距離が生まれて親近感を削ることができます。つまり丁寧さが出せるのです。

僕の場合は、ケースバイケースですが、Could you please ~ ? と間に「please」を入れてさらなる丁寧さを出すこともあります。
もしくは、Could you~ばかりで見た目が悪いときは、Please kindly let me know ~ のように「 kindly」をいれて「 どうか教えてください」という表現にすることもあります。

他にもWould you mind ~? とか、いろいろ昔聞いたような表現もあり、いったいどれをどの場面で使えばよいのか迷ってしまう方もいるかと思いますが、慣れない表現を使うよりかは、確実な上記のようなシンプルで丁寧な形式を使うほうが無難です。

使い慣れていない表現を頑張って使ってみたものの、間違った表現となってしまうほうが大変ですので、自分の中でより確実なものを選んで使っていきましょう。

 

4.ビジネスEメールで使えるサンプル表現

それでは、ここで実際のEメールで使える表現をご紹介していきましょう。

●「いつもお世話になっております」のような表現を使いたい

・Thank you very much for your ongoing (always) support to us

「いつも私たちへのサポートありがとうございます」と言い換えればよいでしょう。

●「どうぞよろしくお願い致します」はどう言う?

そのメール文の内容により、以下のように置き換えればよいでしょう。

・I am (We are) looking forward to hearing from you
(ご連絡をおまちしております)

・I am (We are) looking forward to working with you
(これから皆様と仕事ができることを楽しみにしております)

・Thank you very much for your understanding
(ご理解を賜りますようお願い申し上げます)

・Thank you very much for your patience
(しばらくお待ち頂きますようお願い申し上げます)

こんな感じで状況に応じて I am (We are) looking forward to ~ / Thank you very much for ~ を使い分けていきましょう。

●何かを教えてほしいとき

ビジネス英語メールではよく「 advise」が使われます。

・Please advise your name and date of birth.
(お名前と誕生日をお知らせください)

●文の終わり方は?

オーストラリアでは以下の表現がよく使われます

・Kind regards

・Warm regards

よく教科書などでは Sincerely Yours とかありますが、普段の仕事ではあまり見ないですね。

より丁寧にしたい場合、僕はよく「Kind est regards」と最上級表現を使っています。

●ビジネス英語メールサンプル~お知らせのメール~

Dear John,

 

Thank you very much for your ongoing support to our restaurant Japanese BBQ Sydney.

This is to announce that our restaurant will be moved to a new location due to public road construction
in front of the current place on George Street starting from 1st of October 2020.

Our new location is Level 2 / 10 Elizabeth Avenue, Sydney NSW 2000.

Please be advised our restaurant will be closed on 30th of September for preparing to move to the new location.

We are looking forward to welcoming you at our new place.

 

Kind regards,

Taro Yamada
Manager of Japanese BBQ Sydney Restaurant

 

●ビジネス英語メールサンプル~予約完了のメールを返信する~

Dear John,

Thank you very much for your booking request with us.

Your booking has been confirmed on 15th September on Friday from 7 pm.

It would be grateful if you could arrive 5 minutes earlier so that we can assist your check-in smoother.

If your arrival is delayed, please kindly call us at 02-0000-0000 as soon as possible,
otherwise your booking may be cancelled.

If you have any questions, please do not hesitate to contact us.

We are looking forward to seeing you.

Kind regards,

Taro Yamada

先程ご紹介した表現を盛り込んで、基本は受け身の文体でサンプルを作ってみました。
みなさんの参考になれば幸いです。

何度か使っているうちに慣れてきますし、実際に使われている表現はどのメールも似たようなものですので、
徐々にスムーズにメールを打てるようになりますよ。